副作用がない というのは鍼灸治療の大きなメリットです。
ただし 一時的に次のような反応がでることはあります。
・だるさ、疲れ、眠気、発熱
治療前に交感神経優位で緊張感が強かった方
疲労が蓄積していた方は
治療によって深くリラックスして副交感神経が優位になることで
だるさや疲労感を覚えることがあります。
一気に血流がよくなり 筋肉、神経にも刺激が入るという点で
スポーツ後のような感覚を覚える方もいらっしゃいます。
また、限られたエネルギーを
身体を修復したりバランスを再構築することに使おうとするために
あらわれる反応ともいわれます。
・おなかがゆるくなる、尿が近くなる、尿が臭くなる、色が濃くなる
蓄積していた老廃物を排泄する働きが高まった結果です。
・むくみ
治療によって排泄作用が高まれば
むくみが解消されるのが順当ですが
一気にながれだした老廃物を処理しきれず
逆に一時的にむくみがひどくなることがあります。
・かゆみ、湿疹、吹き出物、吐き気
排泄作用が高まり 汗、尿、便として排泄しきれなかった毒素を
皮膚から体外にだそうとする反応として
痒みを感じたり 湿疹や吹き出物ができることがあります。
またその反応が吐き気として現れることがあります。
・痛み
血流がよくなり修復作用が高まったり
筋肉の緊張によって圧迫されていた神経がリリースされることで
一時的に痛みを感じたり 痛みが増すことがあります。
また、治療前に最も痛みを感じていた箇所が楽になると
他の部位に痛みを感じて「痛みが移動した」と表現される方は多いです。
これは元々存在していた不具合に意識が向き その部位の痛みが顕在化した結果です。
こうした反応を瞑眩、好転反応と呼ぶこともあります。
治療の過程において改善に向かうなかで
一時的におこるもので からだが変化している証拠ともいえます。
とはいえ 個人的には 好転反応はできるだけ軽く
欲を言えば 好転反応なしでよくなっていくなら それにこしたことはないと思っています。
対策として オイルマッサージやネオヒーラ―を併用したり
刺激量を調整したり工夫はしていますが
初めて または久しぶりに治療を受ける方
病歴が長い方
症状が重い方
刺激への感受性が強い方
睡眠不足の方
女性だと生理前、生理中など
どうしても反応が強く表れることはあります。
その場合は水分をいつもより多めにとること
早めに就寝して十分な睡眠時間を確保することが大事です。
またお風呂を軽めにしたり激しい運動は避ける
軽いストレッチをする
カフェインを控える(カフェインの利尿作用で体内の水分が不足しがちなので)
食事を軽めに消化のよいものにする(エネルギーを消化ではなくからだの修復に使えるように)
などの対策も有効です。
その他 不安や疑問がある場合は遠慮なくお尋ねいただければと思います。
次回は内出血について書きます。
お読みくださりありがとうございます。